きっポグ

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Unity Asset Portalの企画に挑戦してみた~その1~

 Unityゲーム開発者のみなさんは、もちろん「Unity Asset Portal」はご存知ですよね?僕は全然知りませんでした
 このサイトはUnity日本法人の公式サイトの1つで、Unityのアセットに関連する様々な情報や企画が集まっています。

 で、先日からサイトの企画として「お題にチャレンジ!」というのが始まっていて、第1回は「夜の工場の情景をアセットで再現してスクショで撮る」というもの。コードを書くのがとっても嫌いな僕にはぴったりの企画です。あとこういう初物ってそそられるんですよね。Unity1週間ゲームジャムも初回だけ参加したしw

 そんな訳でほぼ即決で参加してしまいました。投稿した作品はこれです。

タイトル:『出撃前夜』

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 なんとおかげさまで記念すべき第1回の大賞をいただきました!(賞があることもメールをもらうまで知らなかったのですがw)という訳で、今回はその制作記です。

1.構想編

 企画自体は10月中旬に発表され、末日まで2週間の応募期間が設けられていたようなのですが、全くノーマークだった(というかさっきも書いたけどサイトの存在自体知らんかったw)ので気づいたのは締切直前の金曜日でした。

 時間がなく、実質土日で作業するしかないので早速構想を練り始めたのですが、「夜の工場」ってどんなイメージだろう?真っ暗な闇夜に真っ黒な工場の建物がシーンと佇んでるような…?
 「工場夜景」というのが写真のジャンルとして人気があるのはなんとなく知っていたので、まずはググってみることにします。

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…ファッ??

 ギンギンじゃんw 思ってたのと全然違うぞ!初回のお題にしちゃ難易度高くね?そもそもこんなに光る必要あるのか?

 …ていうかこれらの写真ってかなりコストかかってますよね。機材の購入や交通費など金銭面もそうですが、何より経験とか時間とか。いくらUnityとはいえ僕ごときが数日でちょいちょいと再現できるようなもんじゃありません。なんというか画がもたらす実感というか見た人が感じる「クオリア*1が違ってきます。

 そこで、制作にあたって次のようなコンセプトを考えました。

 1.リアリティでは現実の写真に及ばない分、Unityでしかできない画で差別化する
 2.工場に何かを加えてストーリー性を与える

 まず1は安直に「巨大ロボ置いたれ」ということにしました。どんな凄腕のカメラマンでも巨大ロボの工場は撮れませんし、アセットストアならそれっぽいロボットがある気がします。

 2については、ググった写真の中に撮影者のものであろうバイクが一緒に写っているものがちょくちょくありました。これなら何となく写真にストーリーが生まれる気がします。ただ、どうも工場夜景は1人で撮りにいく人が多いのか人間が写っている写真は非常に少なく、1の差別化という意味でも人間(バイクの持ち主)も登場させることにして、まあ当然のようにユニティちゃんに出演してもらいました。
 ただここで問題が発生。ユニティちゃんの服装はとても夜にバイクに乗ってそうな恰好ではありません。ていうかまずメットがないし。そこでここはバイク→クルマに変更しました。

  と、構想はここまで。アセットを使うというお題の趣旨や自分の腕を考えても、3DCG作家のように自在にモデルを作れる訳ではないので、細部はストアを探しながらアセットに合わせて組み立てることにしました。

2.素材検索編

 今回はあくまでお遊びなのであまりお金をかけない方針で探します。

工場

アセットストアの「3Dモデル/建物/工業」カテゴリを探したり「factory」でキーワード検索しましたが、今一つピンとくるものがなく、まあロボットを出すんだからちょっと未来的でもいいか…と思って「SF」カテゴリを探したらありました!凄いのがw

Julai Models

 「Julai*2」というインディーゲームの作者がゲームで使用しているモデルを無償で公開していました。太っ腹!正確には「宇宙基地」みたいですが、過剰に未来的すぎず、たくさんのモジュールがあるので組み合わせればなんとかなるでしょう。ただ、それだけだとさすがに工場っぽさには欠けるので、いわゆる「ガスタンク」「フェンス」といった工場のアイコン的なものを別アセットで加えます。こういう単品であれば、無料でも結構あるので…。

 

ロボット

 これが意外に難航。「3Dモデル/キャラクター/ロボット」カテゴリはその名の通りロボットだらけですが、やっぱりクオリティ高いのは値段も高いです(当たり前)。
 でも大丈夫。このようにどうしても気に入ったものが見つからない時は、完成プロジェクトや全然関係ないアセットにサンプルとして入っているモデルが意外と穴場だったりします。

FPS Starter Kit - Lite

 このアセットは名前の通りFPSゲームのテンプレートですが、中に出てくる敵?ロボットがなかなかいい感じだったのでこれを使うことにしました。

クルマ

 構図は未確定ですが、普通に考えてクルマは工場やロボットよりも画面の手前に鎮座するはずなので、デザイン的に世界観が合っていないと全体が台無しになります。そこで「チョットだけ未来っぽいクルマ」が欲しいのですが、アセットストアの車はボクセル系やヴィンテージカーが多くこれまたフィットするのが見つかりません。そこでロボット同様に探索の幅をサンプル系のアセットまで広げると、見つかりました!

Standard Assets for Unity 4.6

"Unity 4.6.0 以降のバージョンが必要"
"Unity にバンドルしている “Standard Assets” パッケージをアップデートしようとしています。我々はそのパッケージ内容を確定して Unity自体と統合する前にみなさんに試していただくために、このベータ版をご提供しています。"

 すいません僕のUnityは2017.2なんですが。どうしてこれがまだストアに存在しているんでしょう。古いプロジェクトをアップデートして使っている場合に必要なのか、それとも僕みたいな暇人のため?w

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 でもどうですかこのクルマ!なかなかカッコいいじゃないですか。うしろの戦闘機みたいなのも捨てがたいですが。この頭に玉ねぎ載せてラーメン屋みたいなポーズしているお兄さんの持ち物でしょうか?うらやましいですがとにかくちょっと拝借しちゃいましょう。

 今回は「夜の工場」ということで空も主役の1つです。実はアセットストアの空は異常に充実しており、 ほぼどんなゲームに合う空も見つかるんじゃないかと思います。

AllSky

 例えば今回使ったAllSkyはフォトリアリスティック系からカートゥーン系まで150個近いSkyboxが入っています。今日ご紹介したアセットの中でこれだけは以前に買っていたものですが、1000円程度でこれだけの空が手に入るのは絶対お得なので自分としては常備アセットです。

その他、道路に『Low Poly Street Pack』、ロボットから立ち上る蒸気?に公式の『Unity Particle Pack』などを使用しています。あともちろんユニティちゃんと。

次回予告

 いつものごとく長くなったので、実際の制作過程は次回の記事で書きます。「Unity Asset Portal」では現在次のお題「大草原にたたずむ小さな家」を募集中のほか、「アセットのキャッチコピーを考える」などの企画も実施中なので、興味がある方は覗いてみてはいかがでしょう。ではまた次回!

 

*1:クオリア - Wikipedia

*2:Steamで公開してたようなのですが現在検索でヒットしません。