きっポグ

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Unity Asset Portalの企画に挑戦してみた~その2~

 前回に引き続き、Unity Asset Portalの「お題にチャレンジ!」に応募した作品の制作記です。前回は構想を練る過程と素材となるアセットを紹介しましたが、今回はいよいよ制作編です。

応募作品:『出撃前夜』

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他の全応募作品はこちらで見れます。

1.オブジェクトを配置する

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 前回書いた通り、工場に使用したのはインディーゲームの作者がゲーム内のモデルを無償公開している『Julai Models』というアセットで、様々な形状のモジュールがプレハブとして収録されている、ステージ系のアセットではスタンダードな構成です。(上の画像は収録されたモジュールのほんの一部です)
 今回はゲームと違って1方向からしか見せませんので、あまり深く考えずにガシガシと積んでいきました。ただモデル自体が元々は宇宙基地ということでそれだけだと若干工場っぽくないので、別アセットでガスタンクなどを加えてやりました。

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↑この辺ですね。ちなみに一緒に写ってるユニティちゃんの実家「大鳥重工」のロゴはユニティちゃん公式サイトで入手し、uGUIのImageで置いています。通常uGUIは3D空間とは独立して2D座標で描画されますが、CanvasのRender ModeをWorld Spaceにすることで通常の3Dオブジェクトと同じように空間内に配置できますRPGでよくあるキャラクターの頭上にダメージ値を表記する時とかに使えそうですね。

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 工場ができたら、もう1つの主役であるロボットや、車・道路・ユニティちゃんなども配置します。配置は後で説明する構図決めと不可分なので、この時点では大ざっぱにいきます。

2.質感を整える

 このように複数のアセットを組み合わせる場合、使われているマテリアルに適用されているシェーダーをチェックするのは重要です。
 例えば、今回使用したクルマは『Standard Assets for Unity 4.6』というかなり古いアセットから拝借しているため、5.x以降のUnityのデフォルトであるStandard Shaderが使われていません。*1
 このStandard Shaderは物理ベースレンダリング(PBR)がなんたらかんたらという要するにそれは凄いやつ*2なんですがそれは置いといて、今回の作品ではモデルをインポートした後に各マテリアルのシェーダーをStandard Shaderに置き換えています。もし、インポートしたモデルをそのまま、つまり今でいうLegacy Shaderが適用された状態で横に置いてみると…

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と、こんな感じで光の振る舞いというか質感がまるで違います。
 もちろん質感は好みですし、画作りの難しくも楽しいところですが、何も考えずに個々のアセットのデフォルトのままにすると全く統一感がなくなるので要注意です。で、僕みたいによくわかってない人はとりあえずStandardにしちゃえ!(適当)

次回予告

 いつものごとく長くなったので、続きは次回の記事で書きます。「Unity Asset Portal」では現在次のお題「大草原にたたずむ小さな家」を募集中のほか、「アセットのキャッチコピーを考える」などの企画も実施中なので、興味がある方は覗いてみてはいかがでしょう。この予告が前回のコピペだと気づいたそこのあなた、毎回読んでくれてありがとうございます。ではまた次回!

*1:実はユニティちゃんも今となってはかなり古いモデルなのでStandard Shaderは使われておらず、専用のUnitychan Shaderが同梱されています。この手のキャラクターなんかはむやみにStandard Shaderにすればいいってもんでもなく、パラメーターやライティングをきちんとしないと不気味な人形みたいになるので注意が必要です。今回の作品では後ろ姿だけなのであまり難しいことはしてませんが。

*2:この辺勉強したい人は僕に聞かないでください。Unityの小林さんやテラシュールさんのブログを読みましょう。